遺伝性乳がん卵巣がんの情報提供における
ビデオ通話とオンデマンド動画の無作為化比較パイロット研究

私は、遺伝看護専門看護師の渋谷悠里子と申します。現在、聖路加国際大学大学院看護学研究科遺伝看護学研究室に在籍し、博士課程で勉強をしております。
この度、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の情報提供についての研究を計画しています。

近年、世界的にゲノム医療や遺伝情報を用いた医療の発展の中で、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の情報提供もその価値を高めています。HBOCは遺伝子を由来とする、遺伝性乳がんの中で最も罹患者数が多く、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、膵臓がんになりやすい疾患です。HBOCの情報提供は、オンデマンド動画の活用も進んでいますが、その効果は明らかになっていません。そこで、本研究は、遺伝性乳がん卵巣がんに関する情報提供を、ビデオ会議システム(Zoom)を使用した遠隔群とオンデマンド群を比較し、今後無作為化比較試験をする際の実現可能性について評価することを目的にしています。

本研究は、聖路加国際大学の研究倫理審査委員会において審査・承認を得た上で、研究機関の長による許可を得て実施しています(承認番号24-A064)。

つきましては、下記をご高覧いただき、本研究の協力へのご検討をお願いいたします。
※オンデマンド群:研究者が作成した遺伝性乳がん卵巣がんに関する限定公開Youtubeを視聴する群

【研究目的】

本研究は、HBOCの情報提供をビデオ通話群もしくはオンデマンド動画視聴群で実施し、受容性と実現可能性、今後実施する無作為化比較試験における対象者の適格基準とサンプルサイズを推定するためのデータの収集を行うパイロット試験です。

【方法】

  1. 研究に参加いただきたい方

1)または2)に当てはまり、3)以下の適格基準を全て満たす方

  1. 2020年以前に乳がんと診断を受けた患者
  2. 時期を問わず乳がんと診断された患者がいる血縁者(第三度近親者まで)
  3. 同意取得時の年齢が18歳以上の女性
  4. 日本語で意思疎通をはかることができる方
  5. パソコンやタブレット、スマートフォンを有し、インターネットに接続できる方
  6. 本研究の参加について、本人からGoogleフォームの文書による同意を得られた方

※第三度近親者までの血縁者:両親、兄弟姉妹、子、おじおば、おいめい、いとこ、孫、大おじおば(祖父母の兄弟姉妹)

  1. 研究参加をご遠慮させて頂く方

以下の基準にどれか一つでも該当する方はご参加いただけません。

  1. HBOCの診断および疑いを受けた患者またはその血縁者(近親範囲を問わない)の方
  2. HBOCに関して医療機関で情報提供を受けたことがある方
  3. 医師、看護師、認定遺伝カウンセラーの資格を有している方
  4. 研究方法
    研究に同意いただいた方をこちらで遠隔群かオンデマンド群に振り分けさせていただきます。そして、情報提供前、直後、1ヶ月後に5-10分程度のアンケートに答えていただきます。
    遠隔群:研究者が作成したスライドを用いて、ビデオ会議システムで情報提供を行う(約30分)。
    オンデマンド群:研究者が作成したオンデマンド動画を視聴する(約15分)。
  5. 謝礼
    研究の謝礼として、研究にご参加いただき、1か月後のアンケートに回答いただいた方にAmazonギフト券1000円分を電子メールにて贈呈いたします。

【研究参加】

研究の詳細は「研究の説明文書・同意書」または「研究の説明文書・同意書・同意撤回書(PDF)」をご確認ください。
GoogleフォームとPDFは同じ内容です。

研究協力いただいた後、研究の同意を撤回する場合は、研究同意撤回書から送信お願いします。
研究参加はこちら

また、研究の説明文書の郵送をご希望する方や本研究についてご質問がある方は、下記の問合せ先にご連絡ください。

問い合わせ先
研究責任者:渋谷悠里子(しぶやゆりこ)
連絡先:21dn011★slcn.ac.jp    (メール送信時は★を@に変更してください)
所属機関:聖路加国際大学大学院看護学研究科博士後期課程遺伝看護学
所属機関住所:東京都中央区明石町10-1
電話:03-5550-2343(遺伝看護学研究室直通)
指導教員:青木美紀子(聖路加国際大学大学院看護学研究科遺伝看護学准教授)